長ねぎが旬真っ盛りの1月末、
江戸東京野菜コンシェルジュ協会の大竹道茂会長にお招きいただき、
この上なく希少で贅沢な「千住ネギ」づくしのパーティーに参加させていただきました。
*ブランドねぎ「千寿ねぎ」ではなく、貴重な固定種の「千住ネギ」です。
*「千住一本ネギ」
江戸時代、砂村から千住に伝わってきた根深ネギ。千住はねぎ産地であったことから集積地になった。(JA東京中央会HP)
場所はもちろん、江戸東京野菜料理の筆頭、スカイツリーのほど近くに位置する押上「よしかつ」さん。
店主・佐藤さんの、東京食材に対する想いはアツく深く、
野菜果物はもちろん、調味料や麺類、飲み物まで、東京産がずらり。
しかも、ご自身が畑まで取りに行くから手に入れられる希少な食材ばかり。
東京の農業のディープな世界を美味しく感じたいなら、「よしかつ」に行け!なのです。
さてさて、この日の宴。私は、直前にNHK「うまいッ!」に出演させていただき、
すっかりネギの人と化したこともあり(笑)、末席に加えていただいたのですが、メンバーがすごすぎました。
大竹先生と共に主催の、浅草の葱商「葱善」の田中庸浩社長、米本昌喜さん。
「千住ネギ」の種を守り続け、地元の生産者さんに栽培を依頼して復活させた立役者です。
そして想いを受けた生産者の内田さんご夫妻、江戸東京野菜推進委員会事務局の水口均さん、
多摩・八王子江戸東京野菜研究会の福島秀史会長、江戸東京野菜を撮影し続けている写真家・高橋淳子さん。
そんな皆さまと楽しませていただいた佐藤さん渾身のお料理をご紹介。
●千住ネギ味噌(ふきのとう入り)のカナッペふきのとうも生産者・内田さんがお持ちくださったものだそう。赤味噌とのハーモニーで濃厚。
●千住ネギスープ(塩ホタテ風味)「足立のつまもの」の1つとして江戸東京野菜に登録されている「紫芽(むらめ)」と共に
どんぶりごと飲みたいほど、やさしく滋味深い味わい。
●千住ねぎ葉っぱのおひたし(昆布白だし)これはNHK「うまいッ!」で紹介した長ねぎの青い部分の食べ方を、
大竹先生がリクエストくださって実現したメニュー。
佐藤さんは、5分蒸してから、冷たい出汁に漬けて仕上げてくださいました。
とろーり、ネギのぬるがスゴイ!!!
嬉しかったのは、ネギのプロ中のプロである葱商「葱善」の田中社長が
「長ネギの青い部分がこんなに美味しいなんて知らなかった!!!」と
大絶賛し、ネギの魅力を再発見してくださっていたこと。
●焼ねぎ(磯村政次郎ごま油風味)の食べ比べ
内田さんが育てた固定種の「千住ネギ」と、
内田さんが代々育て繋いできた固定種のネギ、いわば「内田ネギ」を
同じ調理法で食べ比べるという超マニアックな食べ比べ。
いずれもとろーりやわらか。内田ネギの方が細めなのですが、甘みがぎゅっと詰まっていた印象。
火の通り具合によるもの、かもしれません。
●すき焼き!(牛肉、千住ネギ、聖護院大根、白滝、豆富)
野菜、とりわけネギを美味しくいただくための肉料理「すき焼き」登場です。
すき焼きで大根を食べるのは初めてだったのですが、旨みをスポンジのように吸い込んでくれる秀逸な存在。
今度からレギュラーにします。
●ねぎ豚焼うどんこの頃には、かなり満腹だったのですが、
麺八丈島の焼き塩、練馬のうどんがあまりにも美味で、別腹に入って行きました。
これまで食べた塩焼うどんの中でいちばん美味しかったかも。
●ねぎあんのあげまん きんかん甘露煮添えどうしてもネギ臭や辛みが後味に残ってしまうとスイーツたりえない、と
佐藤さんが悩み葛藤された末、行きついたというのが、「ねぎあんのあげまん」。
餡子の中に、香ばしくフライして入れるというアイデア!
なるほど「千住ネギ」の甘さと香りを生かしつつ、和菓子としての完成度も高い!さすがでした。
大竹先生、お誘いありがとうございました。佐藤さん、ごちそうさまでした。
ご一緒くださった皆さま、ありがとうございました!
★押上よしかつ★
墨田区業平5-10-2(押上駅から徒歩4分)
電話 03-3829-6468
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読んでくださった皆さま、これらのメニューは当日限定だったことをご了承くださいませ。