「野菜ジャーナリストの本棚」。
来年から、このカテゴリーも充実させていきたいと思っています。
食や農業に係るおすすめの本をご紹介していきます。
まずは先の記事(「りんごの家系図」と「次世代りんご」)で、
りんごの品種が気になって仕方なくなってしまった方へイチオシの1冊から。
恋愛小説家の谷村志穂さんが約30種のりんごとのストーリーを綴ったエッセイ集
「ききりんご紀行」です🍎
ずっと恋愛小説を書いてきた谷村さんが、りんごに魅せられるきっかけとなったのは
りんご研究している先生が
まるで「りんごに恋しているような表情」をしていたことなのだそう。
これにはすごーく共感しました。ほんと、そうなんですよね。
はじめは寡黙だった生産者さんが、とたんに育てている野菜の話になると
雄弁になったり、表情が優しくなったり。そんな瞬間が私も大好きです。
楽しく読み進めるだけで、りんご豆知識や品種特性がするっと頭に入ってしまう!
野菜ソムリエさんなど、野菜果物に係る方にはたまらない1冊なのではないでしょうか。
「りんご」という国民的果物だから、著名な作家さんだから出来た企画かもしれませんが、
こういうコンセプトの作品が1冊の本になった事実に感動!
私もいつか日本全国の野菜くだものとの出逢いを綴り、
「あ~食べてみたいなぁ」「旅してみたいなぁ」と思ってもらえるような
ぶらり野菜くだもの旅紀行が出版できたらいいなぁ。