2017/ 4/17(月)

名人の種を受け継ぐ『なみき農園』のセルリー尽くしディナー前編

「セルリー」のイメージが変わる!名人の魂を受け継ぐセルリー

元野菜ぎらいの私が最後まで食べられなかった野菜が、実はセロリ!

だからこそ、味に敏感なのですが、

2016年4月14日、江戸東京野菜 コンシェルジュ協会の大竹道茂会長にご紹介いただき

東京都清瀬市のセルリー生産者・並木猛さんのセルリーに出逢った時の衝撃は忘れられません。

セルリ~!

2016年4月14日 取材時

採れたてのセルリーって、こんなにずっしり重みがあって

透明感のある甘み、爽やかな薫りのアロマ、心地よい食感が揃った

春らしさの詰まった野菜だったの~?!

 

並木さんは「日本一のセルリー生産者」として名高い

故・伊藤仁太郎(にたろう)さんの志を受け継ぐ、最後の愛弟子。

師匠から譲り受けた種から育てたセルリーの花を咲かせ、

種をとり、まさに1からセルリーを栽培している若き名人です。

並木さん

清瀬のセルリー生産者・並木猛さん

 

今年の4月までの約1年間、セルリーの節目を取材させていただき、

1年にたった7000本しか収穫されない希少なセルリーは、

師匠に礼を尽くし、徹底された丁寧な手仕事を重ねた結果だと知りました。

世界初?!セルリー尽くしのフルコース前編

奇しくも最終出荷日の翌日となった2017年4月15日、

1年の集大成として並木さんをゲストにお招きしての

「なみき農園セルリー」尽くしのディナーイベントを開催しました。

 

乾杯ドリンクからデザートに至るまで、驚きのアイデアと技術で

並木さんのセルリーの個性を生かしてくださったのは

渋谷区神山町のイタリアン「オステリアアルコ」岡田シェフ。

 

ずっと並木さんの取材をご一緒していただいてきた

食の恩師・上原恭子さんに何度となくお連れいただき、心から信頼しているシェフです。

 

上原さんの無茶ぶりを(笑)シェフが見事に受け止め、

セルリーのさらなる可能性に満ちた特別なディナーをおすそわけします。

 

まず乾杯ドリンクから度肝を抜かれました!

ウェルカムドリンク

岡田シェフオリジナル「セルリーリキュール」入りのスプマンテです!!!

美しい新緑にまず見た目でうっとり。。。

口に入れた瞬間にセルリーの爽やかな薫りと風味がふわぁっと広がり、もう至福~!!!

並木さんセルリーのいいところが凝縮された一杯で、一同ノックアウトでした。

 

右の濃い緑のものが「セルリーリキュール」の原液。

飲み比べてみましたが、原液は甘みが強いからか、

むしろスプマンテで割ったものの方が薫りが活きていました。

 

Antipasto セロリの前菜盛り合わせ

前菜
左下から時計回りに
・ゴルゴンゾーラとセルリーモスタルダのシュー
・馬肉とセルリーのカルネクルーダ
・セルリーの冷製スープ
・メバルのマリネ セルリーのヴィネグレッド
・セルリーのやわらかい中心&セルリーの脇芽(真ん中がそのバーニャカウダソース)
・アオリイカとセルリーのソテー ピリ辛トマトソース
・セルリーのバッカラマンテカート(塩鱈とジャガイモ)と白ポレンタ
とりわけ買って帰りたい!という声が続出したのが
「ゴルゴンゾーラとセルリーモスタルダのシュー」。

濃厚なゴルゴンゾーラチーズとセルリーの爽やかさ薫り、サクサクのシューのハーモニーが絶妙でした!

シュー

セルリーのわき芽は、当日、並木さんご自身が持ち込んでくださったレアもの。

「スープセロリみたいな感じです」とおっしゃっていましたが、

それより食感は優しく、薫りはしっかりと並木さんセルリーでした。

わきめ

並木さんが「こういうのを作って欲しかったんです!」と感動されていたのがセルリーのフォカッチャ。

フォカッチャ

葉っぱのドライと、砂糖と塩で水分を抜いた茎の部分がたっぷり。

ふんわりしっとり、上品にセルリーが薫り、茎の部分からセルリーの甘いジュースを感じることができます。

気づいたらなくなってしまっていて、おかわりさせていただきました。

これも並木さんのセルリーでなければできないのでしょうが、定番化してほしい逸品!

 

まだまだ折り返していませんが、長くなったので、後編につづく。