「セルリー」のイメージが変わる!名人の魂を受け継ぐセルリー
元野菜ぎらいの私が最後まで食べられなかった野菜が、実はセロリ!
だからこそ、味に敏感なのですが、
2016年4月14日、江戸東京野菜 コンシェルジュ協会の大竹道茂会長にご紹介いただき
東京都清瀬市のセルリー生産者・並木猛さんのセルリーに出逢った時の衝撃は忘れられません。
採れたてのセルリーって、こんなにずっしり重みがあって
透明感のある甘み、爽やかな薫りのアロマ、心地よい食感が揃った
春らしさの詰まった野菜だったの~?!
並木さんは「日本一のセルリー生産者」として名高い
故・伊藤仁太郎(にたろう)さんの志を受け継ぐ、最後の愛弟子。
師匠から譲り受けた種から育てたセルリーの花を咲かせ、
種をとり、まさに1からセルリーを栽培している若き名人です。
今年の4月までの約1年間、セルリーの節目を取材させていただき、
1年にたった7000本しか収穫されない希少なセルリーは、
師匠に礼を尽くし、徹底された丁寧な手仕事を重ねた結果だと知りました。
世界初?!セルリー尽くしのフルコース前編
奇しくも最終出荷日の翌日となった2017年4月15日、
1年の集大成として並木さんをゲストにお招きしての
「なみき農園セルリー」尽くしのディナーイベントを開催しました。
乾杯ドリンクからデザートに至るまで、驚きのアイデアと技術で
並木さんのセルリーの個性を生かしてくださったのは
渋谷区神山町のイタリアン「オステリアアルコ」の岡田シェフ。
ずっと並木さんの取材をご一緒していただいてきた
食の恩師・上原恭子さんに何度となくお連れいただき、心から信頼しているシェフです。
上原さんの無茶ぶりを(笑)シェフが見事に受け止め、
セルリーのさらなる可能性に満ちた特別なディナーをおすそわけします。
まず乾杯ドリンクから度肝を抜かれました!
岡田シェフオリジナル「セルリーリキュール」入りのスプマンテです!!!
美しい新緑にまず見た目でうっとり。。。
口に入れた瞬間にセルリーの爽やかな薫りと風味がふわぁっと広がり、もう至福~!!!
並木さんセルリーのいいところが凝縮された一杯で、一同ノックアウトでした。
右の濃い緑のものが「セルリーリキュール」の原液。
飲み比べてみましたが、原液は甘みが強いからか、
むしろスプマンテで割ったものの方が薫りが活きていました。
Antipasto セロリの前菜盛り合わせ
濃厚なゴルゴンゾーラチーズとセルリーの爽やかさ薫り、サクサクのシューのハーモニーが絶妙でした!
セルリーのわき芽は、当日、並木さんご自身が持ち込んでくださったレアもの。
「スープセロリみたいな感じです」とおっしゃっていましたが、
それより食感は優しく、薫りはしっかりと並木さんセルリーでした。
並木さんが「こういうのを作って欲しかったんです!」と感動されていたのがセルリーのフォカッチャ。
葉っぱのドライと、砂糖と塩で水分を抜いた茎の部分がたっぷり。
ふんわりしっとり、上品にセルリーが薫り、茎の部分からセルリーの甘いジュースを感じることができます。
気づいたらなくなってしまっていて、おかわりさせていただきました。
これも並木さんのセルリーでなければできないのでしょうが、定番化してほしい逸品!
まだまだ折り返していませんが、長くなったので、後編につづく。