新年度もあっという間に1か月。
GWで久々に、ほっと一息つけるという方も多いのではないでしょうか?
信州では桜が満開で、畑しごとがいよいよ始まります。
畑がないけれど、何かを育ててみたいなぁと思っている方に
この時期オススメなのが、ハーブです。
ハーブを知り尽くしたハーブ生産者さんに教えていただいた
育てやすくて本当に使えるハーブを3つご紹介します。
(産地取材 2015年4月)
スタートするなら春!
とりわけ使い勝手がよく、なおかつ
ベランダなどで初めてでも育てやすいハーブを厳選してくださったのは、
名だたるシェフ御用達のハーブ農園として知られる
「ニイクラファーム」新倉大次郎さんです。
東京で最も歴史あるハーブ園で、年間150品種ものハーブを栽培していらっしゃいます。
初めてでも楽しく育て始められるベストシーズンは4月から5月!
ほとんどのハーブは湿気を好まないので、梅雨前に始めるといいのだそうです。
サボテンと同じくらい手間いらず?!
育て方のポイントを伺うと衝撃の発言が!
「サボテンと同じくらい簡単だと思います。
ハーブは肥料も水もあまりいらないですし、
いくつかのポイントをおさえれば育てやすい植物です」。
栽培上のポイントは以下の3つだそう。
●ハーブ用の土を使う(野菜用の土は栄養がありすぎ、風味が弱くなってしまう)
●高温多湿を嫌うので、風通しのよい場所で育てる(ベランダの屋根のあるところなど)
●1鉢に1種にすると長く楽しめる(生育ペースが異なるので)
調味料にして活用したい「セージ」
では、具体的に何を育てるか?!
用途の広いハーブとしてまず教えてくださったのは「セージ」です。
肉料理との相性がばっちりでソーセージ作りにも欠かせないハーブ。
新倉さんは、野菜のように低温で素揚げにして食べるんだそう。
あとは、ひと手間をかけて調味料を作っておくと保存もきくし、時間のない時に重宝。
ハーブソルト(塩)なら、洗ったセージと塩を一緒にミキサーにかけるだけ。
フレッシュハーブは薫りがしっかりしているので、
150gの塩に対して6~8gくらいのセージで十分なのだそう。
もっと簡単なのが、漬けておくだけのハーブビネガーやハーブオイル。
他に「ローズマリー」や「タイム」も同じように楽しめるべーシックなハーブとしてオススメだそうですよ。
主役にも脇役にもなる「イタリアンパセリ」
「ニイクラファーム」の中でも「ハーブ御三家」とされる
定番人気のハーブが「バジル」「ルッコラ」そして「イタリアンパセリ」。
主流の葉が縮れたパセリと違い、葉が平たいのが特徴で苦味もおだやかなパセリです。
主役としてそのままサラダにしてもいいし、パスタやスープのトッピングにしてもよし。
栄養面もすぐれていて、ビタミンや鉄分、葉酸も豊富。
ブレスケアにも役立つという優れものです。
育てる際の注意点としては、移植をあまり好まないので
タネから育てるか、苗が小さい状態から育てること、だそうです。
乳製品との相性抜群の「ディル」
クリームチーズなど乳製品との相性抜群なのが「ディル」。
「サーモンなど脂ののった魚とも合いますし、使うだけで料理が北欧風に変身しますよ」と新倉さん。
ピクルスにも欠かせないハーブで、いつものピクルスに入れるだけで、
一気に味が本格的になるのが嬉しいポイントです。
さらに、花は柑橘系の薫りがして
まるでオレンジピールも一緒に食べているかのような風味になるから驚きです。
まだ間に合いますので、ぜひお試しくださいね。
今度、トマトに合う3大ハーブもご紹介したいと思います。
【生産者さんデータ】
ニイクラファーム 新倉大次郎さん
東京都西東京市南町6丁目2−14
TEL 042-462-6398