2017/ 9/06(水)

広島県民に愛されすぎて県外ではレア!食べられる「黒い真珠」!「三次ピオーネ」

秋の味覚ブドウが美味しい季節、

9(ク)月6(ロ)日は、黒い真珠 三次ピオーネの日」!

ピオーネ

まさに「黒い真珠」のような深い黒さが際立つ、

広島県三次市が誇る「三次ピオーネ」の露地ものが最盛期を迎えることから制定された記念日です。

 

《目次》

三次産のピオーネだけが冠することができる称号

地産地消が根差した広島県の人気もの

ピオーネの先がけ産地誕生と今

甘さ、大きさ、黒さが違う!「三次ピオーネ」からあふれる魅力

 

三次産のピオーネだけが冠することができる称号

ピオーネは昭和32(1957)年に静岡県の井川秀雄氏によって生み出され、

昭和48(1973)年に種苗登録された歴史あるブドウ品種。

今や、各地で栽培され、この時期旬を迎えていますが、

広島県三次市は、40年以上前にピオーネを先がけて産地化した歴史ある大産地です。

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(写真;三次ピオーネHPより)

ちなみに「黒い真珠」は、農事組合法人「三次ピオーネ生産組合」が取得した商標。

そして「三次ピオーネ」は、広島果実連が取得した商標。

つまりは「黒い真珠」「三次ピオーネ」ともに、

三次育ちのピオーネしか冠することができない称号です。

 

地産地消が根差した広島県の人気もの

と、得意げに紹介している私ですが8月上旬、講演で広島を訪れるまで大変失礼ながら知りませんでした。

きっかけをくださったのは

広島県果実農業協同組合連合会(広島果実連)の河村博文所長。

河村所長

10年近く前から情報交換をさせていただいている河村所長は

初対面な気がしないくらい、日々、さまざまなメディアに登場されています(笑)

とにかく異業種とコラボしたり、柔軟な発想で次々と仕掛けをしていかれるので

平均すると3日に1回は取り組みが何らかのメディアに出ているほどなのだそう。

こりゃ、野菜ジャーナリストの出番はありません(汗)

 

河村さんによると、

広島県民は地元で作られたものを愛していて、古くから地産地消が定着。

規模はそれほど大きくなくても様々な作物の産地が残っていると言います。

お酒もそうで、「俺は、ここの酒しか飲まない」というようなファンに支えられ、

小さな酒蔵も残っているのだそう

カープファンもしかり、なんだか納得でした。

 

というわけで、「三次ピオーネ」も県内では知らない人がいないブランド果実。

あまりの人気に、県民が自分で食べたり、贈答したりで消費しているので

結果的に県外にほとんど出回らない。。。そりゃ、関東の私が知らないわけです(笑)

 

ピオーネの先がけ産地誕生と今

河村所長にお連れいただき、三次ピオーネの郷まで行ってきました。

三次ピオーネのお2人

(左が坂田販売部長、右が石田組合長)

お忙しい中、ご対応くださったのは農事組合法人 三次ピオーネ生産組合の

石田博人組合長、坂田亮販売部長です。

 

オフィスに入って、すぐ目に飛び込んできたのは、このパノラマ写真!

写真

約40年前の昭和49(1974)年、栽培がスタートした当時のものだそう。

開拓事業で山を切り開き、ブドウ畑を作った産地なので、

棚面積約35haにもなるブドウ畑が一か所に集約されています。

圃場

高台から見渡したブドウ畑の一部

運転手や先生など、全く違う仕事をしていた人たちが集まってスタート。

まだブドウと言えば巨峰の時代、

知られていないピオーネはなかなか売れず、地道に試食販売をし続けたと言います。

生計を立てるためにブドウ棚の下でスイカを栽培したり、

先人は大変苦労をしながら技術と認知度を高めてきたのだそうです。

 

お2人を始め、現在の主力は2代目世代。

19件の生産者が「三次ピオーネ」の歴史を守り続けています。

 

黒さ、大きさ、糖度が違う!「三次ピオーネ」からあふれる魅力

そしてブドウ畑へ!

 

取材中も、河村所長の電話には「三次ピオーネが欲しい」という連絡が相次ぐ中、

贅沢にも貴重なひと房を収穫させていただきました。

しかも最高級レベルのものです。

ぶどう

この時、驚いたのは、坂田さんたちの厳しすぎるチェック眼でした。

求める色付きレベルが想像以上に高い!

収穫に適したものかどうか袋の中をのぞいて、黒い色付き具合を確認するのですが、

私の目には十分、黒く色づいているように見えても、坂田さんは納得していません。

透かしても濃紫色でなく、黒く見えるレベルが理想なのだそうです。

「黒い真珠」と名乗るプライドを感じました。

 

軸を切った瞬間の、あのずっしりとした重みは忘れられません。

一粒の直径が約3cmもある大粒がぎっしりですから!

3S

食べたい気持ちを帰宅まで必死でこらえ、いただきました。

プチっと弾ける食感、ただ甘いだけじゃない濃厚な甘うまさの溢れ出る果汁、

うっとりするような芳醇な薫り。。。

私は、ほんのり渋みのある皮も一緒にいただくバランスが好きでそのままパクパク、止まりません!

気付いたら1房なくなっていました。

 

と、食べているところに河村所長からメールが。

「1房4000円、1粒100円の価値ですよ!」

おおっ、もっとありたがくいただくべきでした。。。

 

 

露地ものの旬は10月上旬頃まで。

みなさんも広島で、お取り寄せで、広島の方におねだりして、味わう価値ありです!

 

*すぐに完売してしまうそうですが、生産組合での直売もあります。

三次ピオーネ生産組合 
所在地/広島県三次市東酒屋町2044-1
営業時間/7:00~16:00(直売所)
定休日/出荷期間中は無休