今年も豪雨に見舞われている日本列島ですが、各地で甚大な被害が出た西日本豪雨から早1年です。
被害の深刻さ、復興の状況を知って伝えねば!
その一心で、朝日新聞の連載「とれたて菜時記」(2018年9月~2019年3月)でも
岡山、広島、愛媛と取材させていただきました。
忘れもしない、2018年7月7日の七夕の日のことです。
兼ねてから取材に伺う予定だった、愛媛県大洲市が誇る
JA愛媛たいきの大型直売所「愛たい菜」(あいたいな)も水にのみこまれてしまいました。
前日からの記録的大雨により、一級河川「肱川」が氾濫したためです。
大洲市内は、約1400ヘクタールにも及ぶ土地が浸水、
全世帯の5分の1が床上・床下浸水したと推計されるほどの被害がでました。
「愛たい菜」は、高さ1.3mまで浸水。店内には大量の水と共に泥が。
変わり果てた様子に私は、災害支援サイトのお知らせをすることしかできませんでした。
「愛たい菜」スピード復活への道のり
水害から半年以上が過ぎた2019年1月末。
「大洲の食力取材を!」と8年前から声をかけてくださっていた
大洲市役所の河野秀伴さんのご尽力で、愛媛県の南予地域取材が実現しました!
(なのに、PCデータ真っ白事件などの影響でUPできないまま時が過ぎてしまい申し訳ありません)
「愛たい菜」は水害から約2か月後には仮オープン、
翌月の10月1日には奇跡的なスピードでグランドオープン!
私が訪れたときには、活気のある美しい直売所が復活していました
風に揺れるのぼり旗には「がんばろう大洲」の文字。
みなさんの士気と願いが込められているようです。
「だいぶ忘れてきたな、どういう手はずで復旧したか。夢中で。」
笑顔で当時を振り返る宮岡寛樹店長の言葉に胸がしめつけられる思いでした。
店内が新築のようなのは、水害で壁の断熱材やクロスも全て入れ替えなければならない状況だったためです。
水が引いたあと、今度は水が出ないことで片付けが進まない時期もあったという皮肉。。。
酷暑の中、泥をかき出す重労働の後は、乾いた砂ぼこりとの闘いだったそうです。
大洲市の「食力」
愛媛県の南に位置する大洲市は、
海・山・川に囲まれた環境を生かし、米から野菜・果樹まで多品目栽培がさかんな地域。
つまりは直売向きなお土地柄ということですね。
環境に配慮した「エコラブ」ブランドのハクサイやトマト、スイカなどは市場での評価も高いのだそうです。
伺ったのが1月末だったので柑橘パラダイスだったのは、言うまでもなく♪
南予地域に古くから栽培されていたという里芋の一種「おうど芋」も。
こういう「食財」に出会える直売所は嬉しくなりますね。
そして、加工品の質も素晴らしい!
お餅名人、澤山繁子お母さんとお父さんが毎朝作るお餅はもはや、私のおふくろの味♡(詳細は別記事で)
要冷蔵でも買わずにはいられなかったのが、
大洲の人気洋食店「ビストロサンマルシェ」と大洲の米生産者さんがコラボした「杵つき餅」シリーズです。
「杵つき餅カレー」は、「こんなのあるんだ大賞!2017」でエントリー総数約35,000点の中から、
全国1位に選ばれた逸品!
あまりの人気にシリーズ化され、すべてが「大洲ええモンセレクション」にも認定されています。
ドレッシングはどこにでもあるけれど、だからこそ差が出るもの。
余計なものが入っていなくて、素材の良さが生きている♪
お気に入りの「たまねぎドレッシング」は、しいたけの旨味も相まって、たまらんのです。
カルパッチョのソースとしても使えました。
今頃はスイカやメロンで棚が賑わっているかな。また季節を変えて伺いたいと思います。
たいき産直市「愛たい菜」
〒795-0064 愛媛県大洲市東大洲1702-1
http://www.aitaina.jp
営業時間:午前8:30~午後5:30
定休日:年始(1/1~1/4)、臨時休業あり