国産アスパラガスの旬がやってきましたね。
山形県に蔵王連峰からの朝日を浴びて育ったアスパラガス産地があることをご存じですか?
私にとって2016年の初物アスパラガスとなった想い出の味をご紹介します。
まだ旬の走りの3月1日、上山市久保手地区の
JAやまがた本沢そ菜部会アスパラガス研究会、渡辺長四郎会長のハウスを訪れました。
この日は、日本橋の大人気フレンチ「ラ・ボンヌ・ターブル」中村和成シェフと共に、
コラボイベントのための食材視察で伺ったのですが、何でも中村シェフは自称「雪男」(笑)
私の晴れ女パワーとのせめぎ合いになり、晴れ間がのぞく中、雪がはらはら散る寒い寒い1日でした。
ご案内くださったダンディな長四郎さん。アスパラガス研究会のリーダーです。
グリーンアスパラガスと紫アスパラガスを栽培されています。
上山市久保手地区でのアスパラガス栽培の歴史は意外に長く、昭和59年頃。
稲作とデラウェアの作業の合間に収穫できる作物として導入されたのがはじまりなのだそう。
ミネラルの多い粘土質の赤土のため、甘みの強いアスパラに育つことで知られています。
早速、ハウスに早速入れていただくと・・・暖かいを通り越して暑い!
暖房をたいているのかと思いきや、ハウスを2重にしているだけで無加温。
太陽の熱だけで、室温25℃になるのだそう。コートを脱いでもまだ暑いわけです。
上山に着いてすぐ汗をかくことになろうとは想像もしていませんでした。
でも、がらーん・・・アスパラガスがいません(汗)
ハウス内の最低温度が零度以下に下がらなくなるとアスパラガスたちが活発に伸び始めるのですが
今年は寒暖差が激しく、氷点下になる日が続いたので遅れ気味だったのだそう。
視察に合わせたかのように、
数本だけ顔を出してくれていた本当に貴重な出始めのアスパラガスを収穫させてもらいました。
切った瞬間、アスパラエキスが溢れだすほど、みずみずしくて、とりわけ根元の甘さはフルーツ級!
「甘い」ばかりが褒め言葉になっている風潮はいかがなものかと思っている私ですが、
「あまーい!」と叫ばずにはいられませんでした。
「出荷しなかった細いものを茹でて冷凍しておいたものなの」と
奥さまが差し入れくださったアスパラガスのお浸し。
他にも出荷規格に合わせて切った後の根元など、美味しい宝は、産地に畑にまだまだあるんです。

撮影 瀧岡健太郎
後日、中村シェフの手によって、久保手地区のアスパラは、こんなステキなメイン料理になりました。
(詳細はイベントレポートの記事でご紹介します。)
久保手地区の春採りアスパラガスの出荷は5月下旬頃まで。
歴史ある産地の恵みに出逢えた方はぜひ家に連れて帰ってみてください♪
長四郎さん、奥さま、ごちそうさまでした。