講演などでもよくお伝えしていますが、私が日頃意識しているのは、
ただ「伝える」のではなく、「伝わる」ように伝えること。
野菜果物に係る方に、それをお伝えする機会をいただくことが増えましたが、
元テレビ業界人 × 野菜果物の専門家 = 野菜ジャーナリスト
として、今年50周年を迎えた歴史ある日本脚本家連盟スクールの放送作家クラスでも講師を
させていただいております。
もうテレビ制作から離れているのですが、「生き方そのものが企画」枠ということで(笑)。
さて、スタートと始まりの入り混じる季節、
半年間学んでこられた生徒さんの修了式で、企画コンペの審査・講評をさせていただきました。

講師の大先輩方と
「8時だよ!全員集合」などの放送作家・田村隆氏(写真右からお二人目)など、錚々たる講師の方々と
ご一緒させていただける時間は、今回も学び多きものでした。
生徒さんたちの素晴らしい企画を拝見しながら感じたのは、
体裁は整っているけれど、何を本当に伝えたいのかが、ぐっと伝わってこない、ということ。
そんな気持ちを抱えつつの懇親会で、
生徒のみなさんと田村氏を囲んでいた時、コント台本を書くときのプロセスに話が及びました。
「オチが決まれば早いんだよな。それを生かすために逆算して書けるから」。
大先輩もやっぱりそうなんだぁ、と心から共感しつつ、
これまでに出逢ってきた素晴らしい伝え手のみなさんの顔が次々に浮かびました。
これは放送台本だけに言えることではありません。
ディレクター時代、よく先輩も「一番伝えたい画を最大限に生かせる構成を考える」と言っていましたし、
ライターの方も「最後の文章が決まってしまえば後は楽」とも。
私も今、講演や原稿書きにおいても、同じことを感じています。
そう、「本当に伝えたいメッセージが何なのか」は、「伝わる」伝え方に欠かせないもの。
当たり前のことに思えるかもしれませんが、基本であり、肝を再確認した夜でした。
*お知らせ*
放送作家スクールはまた4月新年度が開講します。
現場の声に触れられる、4月9日の説明会に参加するだけでも楽しいと思いますよ。
詳細は日本脚本家連盟ホームページでチェックくださいね。