【香川の美味しい春旅2016】シリーズ
②「ソラマメ県」で教わったソラマメ保存の知恵&旨すぎる「粉ふきインゲン豆」の作り方
香川県の畑を取材し、食べて、浮かんだキーワードは
「香川県は『ひとつで2度味わう』食文化」!!!
先の記事でも触れたように、ソラマメやインゲン豆など盛んに栽培されている豆類は、
まずは「新豆」を茹でたり、煮たりして味わい、「乾燥豆」は保存食として活用。
乾燥豆の食べ方のひとつとして「粉ふきインゲン豆」にしたときも
そのままで味わうのに加え、「煮豆の天ぷら」にして、さらに楽しむ。
ひとつの食材を、何層にも味わう、すてきな食文化圏だなぁと感じました。
春の味覚タケノコや葉ゴボウも天ぷらにする時は、
煮物にしてから揚げるのが定番なのだそう!
そうそう、驚いたのは、うどん屋さんにあったコレ!(ちくわの隣の四角い天ぷらです。)
なんと「高野豆腐の煮物」の天ぷら!
もちろん初めていただいたのですが、全く違和感ない美味しさ。
他にも、「葬式まんじゅう」と呼ぶ人もいる饅頭を、4つに切って素揚げして、酒のアテにする、という話も!
(饅頭の味わいが濃くなって美味しいのだとか。)
日本一小さな県で、耕作面積が限られている。
けれど、温暖な気候に恵まれている環境を生かし、田んぼで米を作らない時期は、
麦や、旬の重ならない野菜、豆類を作ることで、土地を2倍に生かしてきた香川県。
その知恵は、土地の活用だけでなく、食べ方にまで徹底されているんですね。
ちらし寿司が具だくさんなのも香川県の特徴だとか。
お米の生産量が限られ、貴重だったから山の幸などを入れて
かさ増ししたことが原点だそうですが、
今となっては、それが豪華で豊かなちらし寿司に見えるから不思議です。
「ない」から生まれた香川県ならではの豊かな食文化。
簡便化がもてはやされる中、もうひと手間かけて美味しく味わう
香川県の食べ方からは、食材への敬意を感じました。
やっぱり、長所と短所は表裏一体、捉え方次第で宝物になりますね。