「最盛期を迎えた北海道美唄のアスパラ専業農家に密着!」シリーズ
小さな積み重ねが生む美味しさ
アスパラガスは、鮮度が美味しさの大きな要素になる野菜。
収穫後は、鮮度を保ったまま、お客さまのもとに届けるための工夫が
いくつも重ねられていました。
まず、ひとつの畑の収穫が終わりに近づくと、
毎度、アラームがついているのでないかというくらい絶妙なタイミングで
軽トラに乗った内山さんが駆けつけます。
直射日光に当たってアスパラの温度があがると鮮度が落ちてしまうので、
全員で力を合わせて迅速に軽トラに積み込み。
内山さんは、これを何度も繰り返すので、
トラックを使っていても毎日1万5千~2万歩は歩き回るのだそう!
そして、内山邸の横にある選果場へ。
あれ?!シャッターが閉まっている。
これも鮮度維持のための工夫でした。
選果場に直射日光が入ると、あっという間に室内気温が上がってしまうので
少しでも涼しい状態を保つため、シャッターは降ろして作業をしているのだそう。
搬入の時も、開けるのは最低限の半分だけという徹底ぶり。
機械より正確で速い?!選果「わざ」
涼しさを保った選果場では、またもスピード感あふれる「わざ」が展開されていました。
搬入されたアスパラは、まず太さなどの規格分けをする選果機にかけられます。
ここで驚いたこと、その①選果機が驚くほど小さい(笑)
うちやま農園では多い日には、1日400キロ近いアスパラを選果するにも関わらず、
使用しているのは、40年以上前から変わらず、昔ながらの簡易的な選果機のみなんだそう。
ここにも、人の「わざ」がありました!
選果のエキスパート、ホンマさんが
止めどなく動く機械を煽るほどのスピードで、アスパラを乗せていきます。
ここで、内山さんから告げられたエピソードが、驚きポイントその②!
御覧の通り、この選果機は右手でアスパラを乗せていく右利き仕様です。
でも、後になってわかったことなのだそうですが、ホンマさん、実は左利き!(汗)
「3年目までは、作業がすごい遅くて、
4年目になったら急に早くなって何かと思ったら、左利きだって言うんだもん」(笑)
利き手が違うから、なんて言い訳せず、ひたすら鍛錬して、
今や、他のひとが追いつかないほどの技術を身につけていたんですね。
まさに「わざ」です。(「わざ」を平仮名で表現している理由は⑤で。)
その後は、ダブルチェックで
傷、虫などがついていないか、空洞がないか、穂先の開き加減などを確認。
アスパラの温度が上がらないようにダッシュで冷蔵庫へ。
開け閉めする時間ですら最低限にするように配慮していたのが印象的でした。
すぐに出荷する分は、注文にあわせた量をはかっていきます。と、ここでまた「わざ」が!
例えば1kgを測ろうと、パートさんたちがアスパラをスケールに乗せると、ピタリ1kg!
収穫パートさんは、身体にものさしが入っているようでしたが、
選果パートさんは、計量スケールが、身体に入っているかのよう。
またもプロの「わざ」を見せていただきました。
【生産者さんデータ】
うちやま農園
内山裕史さん・佳奈さん夫妻
HP http://www.uchiyamanouen.com/
*HPからお取り寄せができますよ♪(4月~8月頃)